ははっ、と真木が頭の上で笑う声がする。
「…あー…なんか死ぬかと思った」
「は?」
「センパイ何回電話しても出てくれないし、やっとかかってきたと思ったら合コン行くとか言われて…気付いたら新幹線乗ってました」
真木がちょっと体を離して、悪戯っぽくあたしの顔を覗き込む。
「それでどうでした?イケメン揃いのサッカー部は?」
「あー…」
そういえば電話で、勢いに任せて色々言った気がする…
「…なんかイマイチだった」
「はっ、そーですか。それは残念でしたね♪」
楽しそうに笑った真木が、もう一度あたしを抱きしめて
「なんか嬉しそうだな」
「当たり前でしょ?」
耳にキスを落とされた。
「!!!
なっ何!?」
バッと耳をおさえるあたしに、クスッと笑った真木は
「愛してます、センパイ♪」
…ここが普通に道端なんてことも忘れて、落ちてきた唇に目を閉じる。
…わからなくなったら
ぶつかればいい。
迷った時は
素直になればいい。
そうしたら絶対、絶対ずっと、大丈夫だ。
「…センパイ。もし次、合コンなんて行ったら
…覚悟してくださいね?」
「…お前も浮気なんてしたら…覚悟しろよ」
♡omake♡fin
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