生意気なKiss





「…き。
爽月!?」


「え?」



肘を小突かれやっと若葉に呼ばれていることに気付いた。




「なに?」


「なに?じゃない。次自己紹介爽月だよ!」



え、と周りを見渡せばあたしに集中している視線。




マジか…何言えばいいんだよ自己紹介とか…ま、いっかテキトーで。





「葛城爽月、1年。…よろしく」


「爽月シンプルすぎー!!」




だって他に言うことねぇじゃん…。




そうこうしているうちに乾杯をして、なんやかんや雑談をして。





「じゃっそろそろ席替えターイム!!」




席替えぇ!?



と茫然とするのはあたしだけで、みんな楽しそうにそれぞれ席を移動していく。




なんか皆慣れてる!?





「爽月ちゃん、だっけ」



「は?」



いつの間にか隣には若葉ではなく、見知らぬイケメンが座っていた。




明るすぎる金髪が眩しい。