生意気なKiss






「今日は一段とスゴいな……」




翌日の昼休み。



あたしは真木が作ってきたお弁当に圧倒されていた。




「お重って」


「だってお祝いですもん♪気合いれちゃいましたー♪」



テヘ☆と笑う真木をカワイイなんて思ってしまうあたしは結構重症かもしれない。




「…いただきます」


「ドーゾー♪」




相変わらず申し分ない味。



この赤飯うまっ!
てか赤飯なんて食べたの久しぶりだな…





なんて思いながら黙々とお弁当を食べていると





「ねーセンパイ?」


「ん?」


「旅行とか行きません?♪」


「旅行?」




顔をあげると、ハイ♪と満面の笑顔で頷く真木がいた。




「卒業旅行♪センパイの合格祝いもかねて♪」




旅行かー…


でもお金かかるしなー…



普通に近場でデートとかでも「どっか観光して♪その日は温泉行ってごちそう食べてのんびりしましょうよ♪♪」




温泉 

ごちそう

のんびり




その3つのキーワードにピクッと耳が反応する。





まぁな


受験がんばったし



そのくらいの贅沢してもいいよな!たまには!





「…行こう」



「やったー♪」