生意気なKiss








「この後どっか行きたいとことかありますか?♪」






ケーキ屋さんを出て、ブラブラ二人、日の落ちかけた道を歩く。





「いやー…特には」




「じゃぁ夜景でも見に行きません?」





そう言ってあたしを見下ろす真木が、なんだかやけにカッコよく見えて。






…なんだか無性に




言葉にしたくなった。





「…あのさ、真木」



「はい」



「…あたし…「お兄さんたち今ヒマー?」






「…は?」





見ると、ギャル二人組があたし達の前に立ちはだかっていた。





…ていうかコイツら…





「お兄さんたち二人とも超カッコいいー☆

よかったらご飯でも行きません~?♪」






完璧あたしのこと男だと思ってるよな…?






男に間違われたことは何回もあるけど、さすがに逆ナンまでされたのは初めてだ。





「ね?いいでしょ?♪」




ギャルの一人があたしの腕に絡みつく。





「いや、あの」



「悪いんだけど」




真木がグイッと腕をつかんで、ギャルからあたしを引き離した。





「俺たち今デート中なの。
ジャマしないでくれる?☆」




「…え!?」





一瞬呆気にとられたような顔をしたギャル達だったが、次の瞬間大きく目を見開いて。





「え…もしかしてお兄さんたちって…」




…これは



絶対違う誤解されてるーっ!!!!