「凛、帰んねーのかよ?」

「え、あぁ。うん。」

なんで雅と2人きりなんだろう?
ふいに、疑問に思った。

「お前も大変だな、
 アイツに振り回されてんだろ?」

アイツって、のののことだろうか。

「まぁーね。
 でも、楽しいから。」

そんなことを言いながら、
私はよいしょ、っとザックを背負う。

それを見ながら、雅は

「物好きだねぇ。」と

小馬鹿にしたように笑った。

「いーじゃん別に、帰る。」

本当にお腹がすいてきた。
いいかげん帰らないと、
お腹がなりそうだ。
雅の前で、グゥ・・・なんて。
一生、馬鹿にされるし。
一生の恥になるだろう。

「俺も帰る・・・。」

「・・・・・・え!?」

「・・・なんだよ?」

なんだよ?って・・・

「一緒に帰るの・・・?」

「方向、一緒だろ?」

うっわ、マジないわ。
私にチビとか言った、
この巨人と並んで歩くなんて。

「うぅ、」

「どうしたよ?」

コイツ、ただの気まぐれ屋さん?

・・・もぅ、どうでも良いや。

「いーよ、もう。
 帰ろ。」

「おー、帰ろう。」


そんなこんなで、
私は雅と下校するハメになったのだ。