「だめだ。つながらねぇ」

「マジかよ…」


ひよが居ないのに気づいたのは、龍がひよに話を振った時だ。


「ったく…少し目離したらすぐ居なくなりやがって…」

ある意味すげぇ。


「んー。心配?」

「…別に」

心配じゃねぇ。……多分。


「ふーん。あの南がねぇー」


「何ニヤついてんだよ。さっさと探すぞ」

「はいはい。じゃ、俺向こう探すし南あっちな。ひよちゃん居たら連絡しろよ」

だるそうに返事しやがる。…チョコ付けてっくせに。


「分かってる。じゃーな」



「あの南が恋かぁ」





龍がなんか言ってたがよく聞こえなかった。