あたしは体を右左にせわしなく動きながら切っていった。
でも二人できるとなると、すごく距離が近くなる。
あたしと川口君を隔ててるものは一枚のペラペラの画用紙。
「っ////」
思わず息が止まる。
「あのさぁ」
しーんとなってた沈黙を破った川口君。
「ん?」
あたしたちは切りながら会話を進めた。
「百瀬、部活何に入んの?」
「えーっと...考えてるのは吹奏楽部?」
「へえ~そいえば、中学んときも吹奏楽だったよな?」
っ///
「知ってたの!?////」
なんで知ってくれてるの///
あたしの部活なんかを。
「いや、だって、体育大会とかいろんな行事で吹いてたじゃん」
あたしは中学の時に真顔で吹いてた自分を後悔した。
...だって川口君に見られてたなんて思わないじゃん///

