だって、川口君の隣を歩くのが緊張するから...なんてね、言えないもんね。
言ったらどんな反応するんだろうな?
また顔赤くなったりするのかな?
ふふっ、可愛い...
「なぁ」
「っんん?」
考え事をしてたから、言葉が詰まった。
「あのさ、向日葵で思ったんだけどさ」
「っうん」
まさか。
「俺の名前、夏輝じゃん。
百瀬の名前、夏音じゃん。
...俺らって“夏”つながりなんだな!」
「ぁ...////」
気づいてくれたんだ。
あたしが向日葵を選んだもう一つの理由を。
そう、あたしたちの名前には共通して“夏”という文字が入ってる。
それで少しでもそんなことを残しておきたいなって思って...
「よっよく考えればそうだね」
もうずっと前からわかってるんだけどね。
「すげーなぁ。夏音と夏輝かぁ」
ていうか、下の名前知っててくれてたなんて嬉しい...
呼ばれるたんびに、胸がドクドクなってむずがゆい。

