決して付き合いたいとかいう願望はないんだ。
一切ないといえば、それは嘘だけど...
何よりあたしは片想いが楽しくて。
片想いだとドキドキ感とかハラハラ感が味わえて、両想いではなかなか味わえない感覚。
これがいいんだよね♪
...そんなことを思いながら川口君を見てると。
不意に川口君の首が動いて、あたしの目を捕えた。
―ドキ
でもそれは一瞬ですぐに川口君によって逸らされた。
...なななな、何!?
またまた顔が赤く熱くなっていく。
―ドクドクドクドク
あたしはしばらく、速い鼓動を抑えながら始業式を終えた。

