『恋愛罰ゲーム』一日目。
いじめとかそういうのではなく、ただカップルをみて楽しむだけらしい。
あーそういや、友達つくらないとそろそろヤバイなぁ…私は青空を見上げ、思った。
そう考えながら登校していたら後ろから
「ねぇねぇ、美咲ちゃん」
ある1人の女子生徒の声が聞こえた。
「あ、はい?」
私は驚きつつ返事や返した。この子、美人だな〜茶髪のふわりとしたパーマ。背は160cmくらいかな?足も長いし細い。モデルさんみたい。
「美咲ちゃん!かわいいね!ねぇねぇ、うちと友達になってくれる?」
え?本気?こんなブスで地味な私と?ないないない。私は耳を疑った。
「わっ、私でよければ!!でも、いいんですか?こんなブスで地味で…」
私はつい本音を出した。
「何言ってんのよ〜私が選んだんだからかわいいに間違いない!あ、私は橋山佳奈!佳奈って呼んでねー。美咲って呼んでいいかな?」
もも、もちろんですとも!!!
「う、うん!よろしくね、佳奈!」
私は照れながら答えた。わ、私にも友達ができた〜!これからもっともっと友達つくるぞっ
「じゃあ、学校行こうか!」
笑顔で佳奈が言ってくれた。
「うん!」
その日、佳奈繋がりで友達ができた。みんないい人で、かわいい。
「佳奈、ありがとう」
「どしたの急に〜」
笑いながら佳奈が言った。
「佳奈に今日会わなかったら、こんなに友達できてないよ〜」
佳奈には本当に感謝。感謝。
「そっか!よかった〜こっちこそ友達になってくれてありがとね!」
私たちは、たくさんお話をして帰った。
佳奈とも別れ、家に着いた。っと思ったら、歩が前に立っていた。
「よっ、美咲」
よっじゃないわよ、なんで歩がここに?
「どうしたの?」
「いや〜今日学校で話せなかったし?その分の取り返しっていうか…」
照れている。正直言ってかわいかった。いつも俺様気取りなところがあるのに、なぜかかわいい。心臓が締め付けられる。
「これからどっか行こうぜ?」
歩は照れつつ、私を誘い出してくれた。
「う、うん!」
「あ〜よかった〜。俺マジ、断られるかと思った〜。恋愛罰ゲームだし俺のこと好きなのか不安だし…なぁ、俺のこと好きか?」
ド直球な質問に驚いた。そ、そんな性格とか全然わからないし、す、好きとかいうそんな気持ちもわからないよ……
「まだ、歩…さんのこと良くわからないから、す、好きかどうかもわからない」
私は本音を隠さず、答えた。
「歩でいいよ。やっぱりわかんねぇよな。ごめんな。俺は美咲のこと本気で好きだからな?罰ゲームなんかじゃない。俺は本気だ。」
そんなわけないっ!だって校内で1番のイケメンの歩が?ブスの私を?正直、信じられない。
「わ、私はまだわからないけど、よ、よろしくね?」
不意にこんな言葉が出てしまった。どうしよう…わからない人だし、イケメンでちょぅとこわそうだし。
「はっ。かわいいな。美咲は。」
そう言って私を抱きしめてくれた。そして歩は私の手をとり、
「行きますか。」
とつぶやいた。
これから、私たちはどうなっていくんだろう。