「なにしにきたの?」 「お前がここにいると思ったから、来た。」 俺たちの高校の屋上。 俺と鈴波の繋がりがある、唯一の場所だ。 「殺して欲しいの?」 「こんな所で殺せるのかよ。」 俺は一歩一歩、でも確実に鈴波に近寄る。 「大丈夫よ。 私のいる組織は優秀だから、死んだ痕跡なんて、全く残らない。 だから、どこでも殺せるの。」 鈴波のその声は、やっぱりどこか苦しそうだった。