「鈴波!!」 「那津……」 指定されたビルの屋上で、彼女は待っていた。 その瞳は悲しそうであり、苦しそうであり、憎みや絶望を交えていた。 「那津……そこを動かないで。」 突然言い出した鈴波は、俺に拳銃を向けていた。 「鈴波……?」 「闇の人間である私が、なぜ高校に通っているかわかる?」 俺の声に耳を傾けようとせず、鈴波は苦しそうに俺に言う。 「私はね、この高校に5ヶ月いることが任務の一部だった。」 「………つまり、学校でのお前は偽物だったって言いたいのか?」