自分の異名は、あまり好きでは無かった。 紅桜、なんて一見綺麗だけど、由来は血が舞う中で、揺れる漆黒の私の姿からきている。 闇夜に映える、紅い花。 でも、この扇子を見ていると、紅桜も悪くないかな、なんてね。 私は、みんなに向き直る。 「みんな、今までありがとう。 迷惑ばかりの後輩でごめん。 でも、私にとって皆は、最高の仲間だったよ! 潤を……Jをお願いします。」 私は、そう言い切るとアメリカ行きのゲートへと向かう。 もうすぐ、飛行機の離陸時間だ。 「胡桃ーーーーーー!!」