「おはようございます、相馬くん」



「あ"?」



後ろの席から声をかけてきたのは、蜂……もとい林 千草だ。



いきなり今日に限って挨拶しやがって。


挑発してるんじゃねぇよ。



「…………。」




いつもの俺と変わらず、林のことは徹底的に無視する。



こいつと話したら、心がすぐに捻じ曲がりそうだ。




キーン コーン カーン コーン




「席に着け〜。出席取るぞ。」



担任の声が今日も変わらず、響く。




「……相馬。」



出席を取っている先生を尻目に、突然胡桃が話しかけてきた。



「なんだ?」


「これ。」



机と自分の体で隠すように何かを渡してきた。