「下りる!」 「いいから黙れ。」 みくるといえど、女が男に力で勝てるわけがない。 しかも、今日のみくるは弱ってるしな。 「………んー……」 みくるは、抵抗する気が失せたのか、俺の体にしがみついてくる。 なんか、甘えれる立場になったことに……にやける。 俺はそのまま廊下に出て、階段を下りる。 「きゃーっ!!」 「潤様〜」 周りの奴らがうるさい。 病人の姿が見えねぇのかよ。 黙れよ。 みくるの病状は、だんだんと悪化しているようだ。 俺のワイシャツを掴む手の力が、弱くなってきている。