何なのよ…一唏。


結局、アイスを買うためにお金までなくし、一唏に酷いことを言われただけ。


「待てって…」


教室まで全速力で走ってきた私を、一唏は追いかけてきた。


「なに…」

「悪かったって」

「………一唏なんか、嫌い」


わざわざ、眼中にないことを教えてくれなくても、そんなこと分かってるよ。


「……じゃ、はっきり言ってやるよ、見てて、痛いんだよ」


……………謝りに来たんじゃなかったの?


「あんたの眼差し、痛すぎ」

「……駄目なの?」

「しつこい女は、嫌われるんだよ」

「…一唏って、そんな人だったの?まあ、そうよね。一唏は女の子に困らないもんね!恋なんか知らないくせに!私が、どれだけ痛い目で見てたって、関係ないじゃん!だって、好きなんだもん…」

私は廊下で叫んだ。
周りの子が振り替えるほど。

「だから、ほっといて…」

「俺も、あんたなんか嫌いだ…」