「Mr.翔平~」

「ったく、バカにすんな」

さっきの授業が終わり、翔平の元へ駆け寄る。

「ほら、早く行かなきゃ!安斉先生のところ」

翔平は、面倒くさそうに立ち上がった。

「はーい、柚菜ちゃん~行ってきまちゅね~」

「なに?急に……気持ち悪いな…」

なんて言いながらも、本心じゃないに決まってる。

そういえば、何で翔平はこの高校に来たんだろ…
あの時の翔平の成績じゃ、とてもじゃないけど無理なのに…


もしかしたら、私が行くって言ったから…

なんてね。

勘違いはおしまい。

「柚菜ー、アイス買いに行こー」

「あ、待って、私も買う!」