「翔平ー!!」



高校生になって、1ヵ月が経とうとしていた。
新しい生活、新しい友達、新しい制服、新しい通学路。
色々な事にやっと慣れてきたところだ。





そして、

「翔平、おはよう」


同じクラスで幼なじみの、川西翔平。
翔平は、私の初恋の人。

「柚菜(ゆうな)、宿題やった?」

「うん、やったよ!」

「俺、昨日忙しくてさ……、見せてくんない?」

「もっとマシな言い訳考えたら?ったく、いつもいつも……」


とか何とか言いつつ、いつも貸してしまう私。
でも、こんな翔平が私は大好き。

「やっべ、遅刻!!走るぞ柚菜!」