9月下旬になったのに、残暑が厳しくて昼間は暑い。夕方や夜は急に涼しくなったりしてきたけれど。

もうすぐ、中間テストだからって、勉強してる。健兄ちゃんに、勉強みてもらってるし。そもそも、この家は勉強するのが当たり前みたいで、おじさんやおばさんもよく読書したりしてる。
だから、私も勉強しなきゃ・・・って気分になってる。

今夜は健兄ちゃんに勉強見てもらう日なんだ。健兄ちゃんは、火曜日は予備校の講義が入ってないからって夕方には帰ってきてる。
勉強見てもらってたら、頭が痛くなってきて、ボーっとしてきた。
「真奈ちゃん?どうしたの?」
「うん、頭痛い。」
健兄ちゃんの手が額にあてられた。
「真奈ちゃん、熱があるんじゃない?ちょっと待ってて。」

健兄ちゃんが翔兄ちゃんを連れて来た。
なんで翔兄ちゃん?と思ってたら、「真奈ちゃん、熱計ろうな」って体温計挟まれた。
体温計がなって、見ようとしたら、すぐ翔兄ちゃんにとられちゃった。
「症状は頭痛だけ?とりあえず、着替えて、ベッドに入りなさい。あとで診察するからね」
「えっ、診察って?」
「オレが診てあげるよ。」
「翔兄ちゃんってお医者さんなの?」
「そうだけど、知らなかった?」
「うん。診察はいい。寝てたらなおるから。」
「真奈ちゃんの病院嫌いはおばさん達から聞いてたからね。だからあえて言わなかったんだけど。とりあえず、母さんに来てもらって、着替えさせて寝かせよう。」って言ってお兄ちゃんたちは部屋から出て、入れ替わるようにおばさんが入ってきて、着替えてベッドに入った。