熱もすっかり下がり、咳もとまり、ゼーゼーとした息苦しさもなくなって退屈で困りはじめたころ、翔兄ちゃんから点滴はずして飲み薬だけで様子見て、大丈夫そうなら退院だって言われた。

もう、絶対体調崩さないようにってこれまで以上に安静にしてた。
おかげで、点滴はずしてもらっても喘息が出ることもなく、熱もないし、体調もすっかり回復。食欲だけはいまいちだったけど、病院のご飯がおいしくないからだもん。しょうがないよね・・・

それでもようやく退院の許可がでた。
翔兄ちゃんが「真奈ちゃん、明日、退院してもいいよ。だけど、約束して欲しいことがある。ちゃんと守れるなら退院の許可をだすよ。」って言った。
「約束って何?」
「退院しても、しばらくは薬を出すから、ちゃんと朝と夜に飲むこと。これが1つ目で、2つ目は・・・」
「2つもあるの?」
「うん、2つだけね。2つ目は、喘息は長期的に治療の必要な病気だから、元気な時でも月に1回必ず病院にくること。予約してくるようになるからね。」
「えーっ!!病院いって何するの?」
「もしもしして喘息がでていないか調べたり、飲んでもらう薬が合っているか確認して薬を処方するよ。」
「病院に行かなきゃダメ?」
「うん、家では聴診しかできないだろ?薬出すから来てもらわないとダメ、約束できる?」
「・・・うん・・・」
「よし、じゃ、明日退院にしよう。かあさんが迎えにくるからな。」
「うん、分かった。」