「おい、怪我してる女に手あげんのか?」


ん?何か聞きなれた声。そう思って顔を上げてみると私の大好きな人が男の人の腕をつかんでいた。


なんでここにいるんだろう。あ、それよりまずお礼言わなきゃ。


「春馬。ありがとう」


私が春馬にお礼を言うと男の人はいきなり慌て出した。


「お、お前…水上春馬なのか?」


「ああ。そーだ、それとこれ俺の彼女だから。次何かしたらただじゃすまないからな。覚えとけよ」


春馬から、凄く怖いオーラが出てるよ…。


「大丈夫か?」


「うん、何とか。それよりどうしてあの人達春馬の名前知ってたの?」


私が春馬に聞くと少し困った顔をした。


その時、エリが戻ってきた。


「ヒナ、大丈夫だった?」


「うん。てか、エリ知ってたの?」


「知ってたってゆーか、私が水上君を呼びに行ったの」


あー、だから私助かったんだ。エリにもお礼言わなきゃ!


「エリ!ありがとう」


私はエリに抱きついてお礼を言った。


「ふふ。どーいたしまして♪」