「きゃああああ!! すっごい、すっごいよーっ!!」
 人混みも凄いけれど、キャラクターは出迎えてくれるは、施設はでっかいし、素敵だし、中央にあるお城はマジ、夢のお城だしっ!!
「ナオ君、ナオ君、あっち乗ってみたい! 入ってみたいっ!!」
 大興奮の私に、ナオ君はというと、落ち着いた表情で、タブレットを操作している。
 そして、何処で手に入れたのか知らないけれど、この遊園地のパンフレットをばさりと広げた。
「瑠璃ちゃん、一番みたいところって何処?」
「え、えっと……これ、かな?」
 言われて、恐る恐る見に行きたかった場所を指し示す。
「うん、じゃあ2番目には?」
「こ、ここ?」
 うんと頷いて、ナオ君は一言。
「じゃあまず、二番目のアトラクションのファストチケットを手に入れよう」
「ふぁすと……何?」