心臓の音が花火の音を消す
もう期待したくない…
期待して違うとか…悲しすぎるもん



だけど…棗の顔を見たら…



「あたしも…あたしも棗が好き…」



涙が溢れてくる…
棗への想いが溢れてくる…



あたしは棗を信じる
棗が好きだから



泣くあたしを抱き寄せ頭をなでてくる棗の手がとても嬉しかった



「泣くな、ばーか」



「うっせぇ…泣いてないもん」



どこがだよと大笑いする棗



別に泣いたっていいじゃん
嬉し泣きなんだから。



「お前は俺の女だ。なにがあっても守るから。」



「うん…あたしも出来るだけ守る!!」



「そんな泣き顔のやつに守られたくねぇよ」



あたしは棗から離れ、思いっきり棗の胸をたたく



「ごめんって!よろしくな」



優しい顔をする棗…
その顔はずるいよ



これから先…ずっと棗の傍にいたい