打ち上げ花火なのにとても静かに感じた



「お前俺のこと好きなんだろ??」



あたしたちは向き合う形になり、あたしは下を向いたまま返事をしなかった



棗がいう言葉が予想できなく、オドオドする



ずっと下を向いていたせいか棗にくいっと頭を上げられる
そして、触れるだけの短いキス



ど、どうして…?
どうしてキスなんか…



「やべ…すげぇ待ったわ」



「棗?」



「前にもいったよな…お前が好きだって」



あたしが…好き?
でも、前のことだよ?
それに美優ちゃんと…



疑問そうな顔をしていたのか棗は溜息をつきながら言う



「俺が好きなのは夏希だけだ…お前は俺のものだ」