好きだと分かってしまうと涙が余計に増してきた
あたしはそこにいられなくなり
急いで逃げようと思ったが地面に落ちていた枝を踏んでしまい、その音に棗が気づく。
「…夏希?」
なんでここにいるの?という目であたしの顔を見てくる
何も言えないままあたしは走った
棗のばか…
あたしのこと好きじゃないのに…
棗と裕人が大きく重なり悲しみに襲われる。
好きじゃないなら…優しくなんかしてほしくなかった
あたしだけ本気になってばかみたい…
好きにならなきゃよかった…
「おい夏希!!」
その声に何故か足を止めてしまった。
後ろに棗がいる状態であたしは息を切らす。
「お前今日圭太達と来たんじゃ…」
「うん」
「じゃ、なんで1人でいんだ「棗の用事って…」
息を整え棗の声を遮る