そういうと棗は手を離し、あたしの手をつかみ早歩きで大通りの方へ向かった



「ちょ…棗?」



声をかけても反応はなく表情見えない。
あたしは棗の行動の意味がわかった



きっと棗も気づいたんだ…あの2人に。



棗なりにあたしのこと守ってくれたんだと思う。



目を塞いでくれたのも…
あたしをあの場から遠ざけてくれたのも…



あたしを泣かせないため。



「棗…ありがとね」



「…別に」



棗の優しさが痛いぐらい伝わった…



棗の想いも…