「何言ってんの?どうした?」
とぼけながら笑うが棗の目を見て笑えなくなってしまった。
だってあまりにも真剣で…悲しそうだから
「お前…裕人のこと好きなんだろ?」
「好きじゃないよ?裕人は友達ぃ~」
「じゃ、なんでそんなにつらそうなの?」
あたしの胸がズキズキ痛んだ
棗はわかってる…あたしがなにを思っているのか
「あたしは…」
手が震えてきてしまった
ここで裕人のことを打ち明けたら…
きっと棗を心配させてしまう。
涙が出るのを堪えながら言葉を出そうとするがうまく出てこない。
言おうとしてあの2人のことが頭から離れない…
「…夏希」
優しく安心感のある声とともに
あたしは棗に抱きしめられた
