予定日が近づき、そわそわしていると予定より早く陣痛が来た。
それにいち早く気付いた育斗はすぐに病院へ電話をして組員の運転で病院へ連れて行ってくれた。



病院についてからもうすでに18時間は経過している。
今は分娩室で痛みに耐えながら力んでいる。



医者「私に合わせて呼吸してくださいね。
ひっひっふー、ひっひっふー。」



「ひっ…ひっ…ふ……ひっ…ひっふ…」



医者「その調子ですよー。
お母さん頑張ってくださいね!」



育「若葉……頑張れ。」



育斗も分娩室に入り、私の手を握ってくれている。



痛いなんて言葉じゃあらわれられないほど、辛すぎるっ…。
やっとの思いで1人産まれた。
ほっとしたのもつかの間、痛みはまだ続く。





医者「お母さん、一人目は元気な男の子ですよ!!
もう1人です!!頑張りましょう!!

先ほどの呼吸をもう一度してください。」




「ひっひっ…ふ……」







それから1時間後、今度は女の子が産まれた。
子供の顔を見せてもらった。



医者「見て下さい。
可愛い子供さん達ですよ。」




あとから聞いたけど1人を産むのに48時間とかかかる人もいるみたい…。
そう考えたら私はまだ早いほうなのかもしれないな…。



なんせ2人だしね。



育「若葉、ありがとな。
お疲れ様。」



育斗の声を聞きながら私はそっと目を閉じた。



.