「育斗……吐き気が酷いの…。
実際何度も吐いちゃったし…。
私の体おかしくなっちゃったのかな…?」
育「…いつからだ?」
「朝起きて最初は胸にはりを感じて…しばらくたってから急に吐き気がきて…。
それからご飯食べようにも無理で……
どうしよう…。」
涙声で震えながら言うと育斗がぎゅっと抱しめてくれた。
育「体は大丈夫だ。
明日、病院へ行くぞ。
きっと子供が出来たんだ。」
…………は?
"子供が出来た"…?
「嘘……。」
そんなわけが無い。
あれだけ悩んで苦しんでたのに…子供がこんなすぐに出来るわけが無い…。
育「間違いねぇ。
妊娠した時のために読んだ本に載ってたからな。
それはつわりってやつだ。」
「…本?」
育「あ……いや、もし出来た時に何も知らなかったら慌てるだろ?
そうならねぇように前もって本でも読んどこうかと…。
まぁ病院で検査しねぇとわかんねぇけどな。」
育斗……仕事で忙しい中、そんな事考えてくれてたの…?
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