「彩矢、この服やっぱり変じゃない?」

「大丈夫だよ!」

日曜日になって、

私は彩矢と一緒にあたふたしていた。

朝から、

これでもない、あれでもない

そう言って決まったのは

花柄の入った淡いピンクのワンピース。

髪型も彩矢がすべてしてくれた。

でもやっぱり、

デートって言うのは可笑しいと思う。

だって私達付き合ってないし、

好きとかそんなんじゃないし。

「ねえ、彩矢、こんなにオシャレしないと駄目かな?」

「当たり前でしょ!男の子と会うんだから」

そうだけど…

納得のいかない私の顔を見て

少し彩矢は戸惑っていたようだった。

「ごめんね、勝手に決めて」

「ううん、いいの。嬉しいよ」

私を考えてしてくれた行動

だから、こんな不安な顔している場合じゃないよね。

「彩矢、行ってきます」

「行ってらっしゃい!」

少し早めにつくように、

足取りを早めた。