「夏生にまた助けられたね」

そう言ったけど、

夏生は何も言わなかった。

「夏生、ごめんね。こんな私でごめん」

謝ることしか出来ない。

「七瀬、手紙読んだよ。返事返せなくてごめんな」

「いいの、夏生の答えは分かってる」

「違うんだよ」

違う?

違うって何が?

「俺も七瀬が好きだ。ただあの日、俺はお前を傷付けた。だから、返事をする勇気がなかったんだ」

「じゃあ、夏生も私と同じ気持ち?」

「ああ、好きだ」

そう言って、

夏生は私にキスをした。

「へへっ、夏生大好き」

「可愛すぎだって」

幸せで幸せすぎて

目の前はアナタしか移っていない。