寒空の下、だんだん冷えてきた体に手をすりあわせる。


もともと、手足が冷えやすいというか冷え症だから、辛い。




なんなの。


女の子を幸せにする仕事なんじゃないの?

私はお客さんだっていうのに、こんな所で待たせるなんて。


しかも20分も。




はぁ、と溜め息を吐けば、それは白い息となった。




「すみません、店での仕事長引きました。待たせちゃったんで何かオプションでも……」

「え…………?」



ぱちぱち、と目の前の光景が信じられず瞬きを繰り返した。