授業中先生の言ってることが全然耳に入ってこなくって―――


なんで授業を聞かずにただ寝てるだけなのに……


なんであたしより頭が良いわけぇ―――


真面目に授業受けてるあたしの横でぐっすり寝ているあいつを見ると


ムカつく―――


でもどこかでかっこいいと思ってしまう自分に苛立ってくる。


そんなこんなで授業は頭に入らなかった……


「あぁ~だめだ~」

「どうしたの?」


と覗き込む優香に抱き付いた。


「ちょ、ちょっと重いよ~杏里」


「ごめ~ん!あと……今さっきのノート写させて~」


「いいけど…。何があったの??」


そう言うと優香は怪しく笑った。


「なんかあったの??」


心配しているように見えて優香はからかっているんだ~
もう、この小悪魔めぇぇ~


でもあいつを見るとドキドキしてしまうこと、朝助けてくれたことを話したら優香は


「それって恋じゃん!」


「違うよ~」


「絶対そうだって!そうかそうか~ついに杏里にも好きな人できたか~あたし嬉しい」


「なんで優香が喜ぶの??」


「だって杏里モテるのに男には興味無さそうだし……」


「でもちょっと気になるだけだって!それにまだ男には興味ないかなぁ」


「気になるのは否定しないんだ~」


「もう!そうじゃないよ~」