キズだらけのぼくらは



ほらね、私自身がこんなにも嘘で塗り固めている人間なんだよ。

だったら、他人なんて尚更信じられるわけないじゃない。

私は椅子の向きを直して、なにも新しい書き込みのない画面を確認する。

そして、画面に映った陰気な自分と目を合わせてから、頷いた。

人間なんて醜い生き物なんだってこと、今ここで私が証明してあげるよ。

【ねえ、じゃあ、私の正体を知っても、絶対にソラは変わらないでいられると断言できるわけ? ももたんがイメージとはかけ離れた人間だとしても】

腕組みをして返事を待つ私。

どんなコメントが返ってくるか楽しみだ。

そうして間もなく、新しい書き込みが出た。

【イメージって言っても、私はまだももたんのブログしか知らないよ。そこにあるのはももたんの一部でしかないでしょ?】

その書き込みに、私は思わず首を傾げる。

また、次の書き込みにはこう書いてあった。

【だから、変わるも変わらないもそんなものはないよ。これから、本当のももたんを知っていくんだから】