キズだらけのぼくらは



この世界のほとんどが嘘だ。

『ずっと友達だよ』

記憶から呼び起こされたおさげの女の子がずっと昔、私に言った言葉。

でも彼女は、私のことを鼻で笑って私の元から去っていった。

人間なんて、簡単に態度を変えられるの。

どんなに仲が良かったとしても、どんな約束をしたとしても、ゲームのオセロみたいに容易にひっくり返る。

そして周り一面違う色にかわって、気づいた時には敵だらけ。

隙を見せて人を信じたら、痛い目にあうのは自分なんだ。

私は、椅子を回転させ、チカチカとしている目でよれてくたびれたパステルピンクのブランド物のショッパーを見た。

黄色いノースリのブラウス、大きな花柄のワンピ、ミントグリーンのレギンスパンツ。

相変わらずゴミのように突っ込まれていて、ショッパーからだらしなく溢れている。

見えない部分にも服は埋まっていて、一度も着ていない服もきっとあるだろう。

だって、ブログに載せるために買ったものなんだから。