キズだらけのぼくらは



頭の中のどこか記憶の奥深いところで、小学生くらいの女の子たちの声がこだまする。

笑いながら、可哀想って言っているのが聞こえる。

おさげ髪にした女の子が、愉快そうに笑っている顔までもがよみがえってくる。

そんな苦々しい記憶に、私の胸は何かがつまったように苦しくなった。

するとその時、ソラから返信がきた。

【ごめん。でも、私は弱いけど……、媚を売ったりなんてしてないよ。ただ、本当にももたんと友達になりたかったの】

私はつまった胸から、やっとのことで笑い声を絞り出した。

言葉って、なんて安っぽいんだろう。

言葉っていうのは便利なもので、言葉だけならどんな嘘もつけてしまうんだ。

無理と自分をか弱く見せることも、いい子ちゃんを演じ抜くことも。

ソラ以外にも、みんな同じことをしている、生きていくために。

でも私は、その嘘の裏にある魂胆に目が向いてしまう。