キズだらけのぼくらは



ももたんではなく、本当の私の姿を知ったら、態度を激変させてバカにするんでしょ?

ソラみたいに、すぐに愛想を振りまく人間ほど、平気でそういうことをするものなの。

私は、そんな人間が大っ嫌いなんだから……。

【ねえ、うるさいんだけど。私はアキムに用があるのであって、あなたたちにはなんの用もない】

気づくと、私の怒りの矛先はソラに向き始めていた。

ソラあてにそう書き込んだけれど、まだ言いたらず更にこう書き込んだ。

【ここでただキズを舐めあって、一軍人間に媚を売っているような人とは、話すこともないから】

これだってまだ言いたらない。

うまく動かない左足にありったけの力をこめて床を踏んだ。

床がきしんで、小さな悲鳴を上げる。

まるで、そんな人たちを滅茶苦茶に踏みつぶすみたいに。

罪があるのは一軍だけじゃない。

そんな一軍につき従っている二軍にも、同じように罪はあるんだ。