キズだらけのぼくらは



書き込みをしていくうちに指先に力が入って、キーを叩きつけていた。

だって、怒りがこみ上げてくるんだ。

学校やこの町のどこかで、私を怖がらせてひそかに笑っているんだから、性質が悪い。

人を騙しているのは私も同じだけど、相手は権力のある一軍女子だし、直接彼女たちをキズつけているわけじゃない。

私はなにも悪くない。

それに比べ、アキムのしていることはいじめも同然。

そんなことをするヤツに絶対に屈したくない。

アキムが来るまで、何度だって書き込むんだと意気込み、私は画面を睨みつけていた。

【そんなことを言っても、アキムさんはきっと来ないよ……? やめようよ、ももたん】

ソラがまたそんなことをぼやく。

ソラの書き込みがすごく目障りだった。

私はアキムからの返信を待っているのに、余計なことを書き込まないで。

それに、ソラってなんか馴れ馴れしい。

ももたんを知っているからって、私はソラを知っているわけじゃない。

なのによくそういう風に話しかけられるよね。