【じゃあ、貸しができたよね。なら今度、休みの日一緒に遊びに行こうよ】
すぐにそう打って、返信する。
私はしたり顔でアイツを見つめてやった。
そのくらい、いいでしょ?
彼はスマホをしばしいじっていた。
そしてまた薄い唇で意地悪そうに笑いかけると、私のスマホがまた反応する。
【考えておいてやるよ。それと、前髪切ったんだな(笑)まあ、悪くねえんじゃね?」
顔がぱっと火がついたみたいに熱くなる。
だから私は、前髪をおでこに撫でつけて顔を隠す。
いつも不意打ちのアイツはズルい。
……でも、そんなアイツに私はドキドキするんだ。
本当の友情以外にも、厄介な感情まで知ってしまった気がする。
その感情の方はまだ、うまく手がつけられない。
だけど、みんなに出会えて本当によかったって思うよ。