話している自分の声が、喉のあたりでつまる。
私の視界は少し潤みだして、思わず上を向く。
本当に、私ってバカだった……。
真上に浮かぶ星たちが、煌めきながら歪む。
「本当はわかってたんだけどさ、私が一番欲しかったものは本当の友達だったんだよね。やっぱり、人はひとりじゃさみしいよ……」
目尻から、涙が伝い落ちていく。
そんなに簡単なことにも気づけずに、私は生きてきたんだ。
今なら、星の輝きが鮮明に見える。
自分の心もはっきりと見える。
「気持ちにどんなにフタをしても、考えが変わったつもりでいても、本当の想いって変わらないよ。ねえ、海夏ちゃんの願いは、なに……?」
私は、冷たくて厚い窓ガラスにそっと触れた。
カーテンは今も閉まりきっていて、海夏ちゃんの姿すら見えない。


