キズだらけのぼくらは



私は思いきって、そのURLをクリックした。

……でも、画面に映っていたのは、私……。

邪魔な前髪の奥で私がきつい目をして睨んでいる。

人相が悪く、笑みのひとつもない。

あまりにもかわいげのない自分自身の顔に見入ってしまって、やがてハッとした。

気がつけば、鏡のように私が映ってしまっているだけで、画面はただまっ黒なだけ。

私は額に冷や汗が噴き出ているのを感じながら、胸をなでおろした。

けれどこのホームページはまっ黒なだけでなにも書いていない。

アキムは私をからかっているの?

私はヤケになって、画面をスクロールしまくり、あらゆる場所をクリックし続けた。

「あぁ、なんなの! ふざけてんの!!」

そう叫びながら怒りにまかせてマウスを乱暴に動かし、画面全体をドラックしていた。

しかし、そこには文字が浮かび上がっていたんだ。