キズだらけのぼくらは



やっとコンビニにつくと、ツナマヨおにぎりとホットのカフェオレを買って、コンビニの脇でそそくさと食べた。

お腹がなるのはおさまって、あたたかいカフェオレが体に染みわたる。

コンビニの壁に背を預けて、葉が少なくなってきた街路樹に目をやる。

もう11月に入ったから、冬へ突入していくんだなぁなんて思いながら最後の一口を飲み干した。

「さてと……、また、散歩でもしながら帰るかな」

私はひんやりとした空気を肺いっぱいに吸い込み、ゴミをゴミ箱に投げ入れて歩きだす。

空き缶がカランといい音をたてた。

同じ道で帰るのもつまらないから、道を一本変えよう。

そう思って私は、比較的新しい家が並んでいる住宅街の中へ入り込んだ。

ある家は、庭先に目が覚めるような黄色いパンジーが植えられていて、風に揺れながら私に笑いかけていた。

またその隣の家は、補助輪つきの自転車に小さな男の子がまたがって勢いよくどこかに出かけていった。

近所の風景とは、また違うんだな。

私はしみじみそう思いながら、次の角を左へ曲がった。