私は抱きしめられたまま、微笑んだ。
そんな結愛だから、私と友達になってくれたんだよね。
ドジかもしれないけれど、結愛は優しくてステキな子だ。
「あっ」
すると突然結愛が声を漏らし、すっと私の陰に隠れた。
どうしたのかと、私が振り返れば理由がわかった。
「おはよう、板野、羽咲」
「おっおはよ……」
私の肩にしがみついて、緊張したように弱々しい声をあげる結愛。
もちろん結愛の見る先にいるのは、新太だ。他にはあり得ない。
「あのさ……、昨日はありがとうな、板野。板野のおかげで俺、間違えずに済んだから」
「そっそんな私なんて……」
新太は照れくさそうに頭をかいて、結愛は恥ずかしそうに手で顔を覆う。
私はそんなふたりを見比べて忍び笑い。


