「なのに、なにが悪い? 委員長としての僕を周りは利用してる。だったら僕だって利用する」
委員長はついに壊れたみたいに不敵な笑みを浮かべた。
「特に、そんな恰好をして足も不自由な羽咲なんて、僕にはちょうど良かった。よく気にかけているふりをすれば、僕の周りからの評価は上がるからな。でも、羽咲のくせに勘違いしてるから面倒だったけど」
そう言って、一瞬で笑い飛ばされた。
上を向いて高笑う委員長に、私は下唇を噛む。
わかっていた、そんなこと……。
私も演じられる側の人間だもの、別にびっくりなんてしない……。
ほんの少し、錯覚で胸がドキドキしてしまっただけ……。
何度も、心の奥でそう呟く。
頬になにかが伝ったけれど、私は慌ててそれを拭った。
思い浮かぶ親友の顔もどこかへ押し込んで、歯を食いしばる。
人間なんて、そんなもんだった。
結愛たちにふれて、少しだけ忘れていたんだ、私は。


