キズだらけのぼくらは



周りの生徒の囁きはどんどん巨大になり、教室内はパンパンだ。

頭ががんがんしそう。

けれど、本郷大翔と新太は勇ましく委員長に立ち向かっていた。

「証拠はこれだけじゃねえんだぞ。一番決定的ないい写真がある。まさか、ここまでの事態に発展するとは思ってなかったけどな」

彼は画面をタップすると、まるで殴りかかるようにスマホを委員長の眼前につきつけた。

委員長はよろめきながら後退りして、ぶつかった机の前でへたりこむ。

「あの朝、黒板に書いたのはお前だ。全ての犯人は、緒方、お前で間違いねえんだよ」

近くの生徒はそろそろと群がって、スマホの画面を覗き込む。

何人か覗き込みに来た女子は口をおさえ、委員長をぎろりと見下ろしながら、虫が散るようにそそくさと去っていった。

でも、私はその女子たちの去り際の目を見逃さなかった。

学校での私を見る時とそっくり同じ、軽蔑の目を。

辺りを見渡せば、全員のそんな眼差しが、委員長へ向かって刃のように突き刺さっていた。