私は目を見開いて委員長を見上げた。

いまだに委員長が私に笑いかけている。

あのよくわからないアイツとは大違いだって、心の片隅で思う。

窓からさす太陽の光がよく似合う笑顔を浮かべて、スポーツマンらしい短髪の毛先を日にキラキラと輝かせて。

そんな風にしゃんと胸を張る委員長のブレザーは、誰よりもかっこよく映った。

彼は、生まれながらにそういう素質を持っているんだろう。

私とは全然違う、人を惹きつける素質を。

周りからは視線を感じる。いくつもの視線が突き刺さる。

委員長からかすかに視線を移せば、やっぱり気になる。

机の上に腰掛けている秋穂や、その取り巻きの何人かの女子の視線が……。

軽蔑するような目、バカにするような目、人間とも見ていないような目。

みんな腕を組んで、蔑むように私を見つめていた。

「羽咲さん? 羽咲さん?」

だから私は言い淀む。

ブレザーの袖口をきつく掴んで、口を開いた。