いまだに胸はドキドキしていて、私は落ち着きなくベンチの表面をなぞった。
「そうだなぁ。100点満点中、90点ってところか」
私は指の動きをピタリと止めて、首を傾げて彼の顔を見る。
「90点……?」
「なかなか上出来だぞ。アキムの名前の秘密、よくわかったな。俺でさえ、すぐにはわからなかったのに」
彼はそう言いながら私の瞳をとらえてニヤリと笑う。
「なんで? アンタが一番、アキムのことを、ウミカって子のことをわかってるんでしょ?」
つい私は身を乗り出して問いかけた。
だっておかしい。
アキムを引き継いで活動しているくせに知らないなんてありえない。
「わかっていたなら、今頃こんなことにはなっていねぇのかもな。俺には、アキムのことも、ウミカ自身のことも、わかんねぇよ。俺には……」
なのに彼は突然声を詰まらせて前を向いた。
そして、目の前にある木のテーブルに両肘をついて、力なく頭を抱えだす。


