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私はプリントアウトされた紙の枠組みの中にただ文字を並べ、最後の読点にありったけの力をこめて書きこんでやった。

私がきれいに掃除した黒板の上に目をやれば、時計の針はもう5時をさそうとしている。

窓際の席っていうのはいいようで悪い。

西側だから、午後になると日差しが直撃する。

もう夕方だっていうのに、夏の日差しはこんな時間になっても強すぎる。

空はまだ透明感のある水色をしていて、太陽は少し傾いても昼間と同様にぎらついている。

おかげで白い紙が眩しくてしょうがない。

私は早々に、日誌の黒い表紙を閉じた。

今回も、相方の日直は私に断りを入れることもなく下校していった。

それもそのはず、もうひとりの日直は秋穂の取り巻きの女子。

足が悪くて地味な私と組むことで、ハブられるのが怖いんでしょ。

理由なんてそんなものに決まっている。