なんでなの?
私はしおれている雑草を更に爪先で踏みつけた。
なんで、コイツなんかのためにもやもやしなくちゃならないの……?
「私にはわからないことだらけだよ。新太が言ってた事故のことも、なんであんなサイトやってるのかも、アンタは謎すぎる」
弱々しく呟いた。
だんだんと大きくなっていくもやもやは胸の大半を占めて、息をするにも苦しくなっていく。
「ウミカって、女のこともなんなの……。なにがあるっていうわけ?」
ついに、想いが口から溢れ出た。
ウミカという名前を口にするだけで、胸の内がチクチクと痛みだす。
私はそっぽを向いた。
彼の顔なんて見られなかった。
彼と目を合わせたって、彼は私ではないなにかを見ようとする。
遠くにあるなにかを……。
きっと、ウミカのことを。


