キズだらけのぼくらは



私はしばらく歩いた。

今日も廊下は綺麗に白すぎて、まるでどこまでも長く続いているように思えた。

出口のない迷宮の中を彷徨っているみたい。

通り過ぎても教室からの声は私の耳に入らず、自分の足音しか聞こえない。

私はたったひとりだ、今も、小学生のあの頃も。

長い長い廊下を歩きながら、私は思うの。

あの時のことがなければ、私はもっと普通に生きていたのかなって。

たとえば、私が結愛並みにかわいかったら、周りの子たちに対して臆病になんてなっていなかった。

この脚に、怪我さえ負っていなければ、もっと堂々としていられた。

仲間だって、きっと、できていた……。

でも私にあるものは、キズのある足と微妙な容姿と引っ込み思案な性格だけ。

今みたいな卑屈さはなかったものの、みんなが集まって盛り上がっていれば、そこに入っていく勇気もなくて教室の隅にいるような子供だった。

だから、憧れていたんだ。

恥ずかしがって引っこめた私の手を、無邪気に笑って引いてくれたミホちゃんたちに。